なぜ、あんなに紙石鹸を、誰もが持っていたのだろう。
学校では、水道の蛇口にミカン用の網に入れた「固形石鹸」が常備されていた時代のこと。
そんなものは使わずに、「サッと、ポケットから取り出して」手を洗っていた。
小さなビニールケースに入った、薄い板状の石鹸。決して紙で出来ているわけでなかった。
少し泡立ちがよくないように思えた。丁寧に扱わないと、ポケットの中でビニールケースごと変形して粉々になってしまう。
(あとで聞くと、製法としては普通の固形石鹸を作り、薄くカンナくずのように削っているとのこと。)
あんなに手を洗うのが好きだった時は、あの頃以外にはないというぐらいに、ピカピカに手を磨いていた。
そんな思い出も「この商品が作られていればこそ」で、この商品ももう生産を終了してしまっている。
本当に生産を終了してしまう”日本の玩具”は多いし、これからも必ずやって来てしまう。
市場が大きければ、他の国にいって生産される事もあるけど、商品の価格が小さすぎたりで
なかなか踏み出すメーカーがいないし、日本で伝統工芸のように、あとを継いで生産を続けられるような
工賃も発生出来ないような「雑玩具」の世界はもう消耗戦になって来ているかもしれません。